増田道場の基本技は、古から継承された技の形を研究を通じて磨き上げ、それを修練技の基本形として規定しています。稽古の基本は、修練技の形を正しく学ぶ(真似ぶ)ことから始まります。そのような稽古を物差しのようにして、自己の身体を作り変えていくのです。そこには、身体の鍛錬のみならず、知性の基礎訓練とでも行って良いような要素が含まれています。
武道の真の基本は、そのような稽古を通じ、単なる身体の強さを目指す前に、自己の心身と正しく向き合うことです。そして武道の目指すところは、その心身を創り変え、真に活用する道を学ぶことだと、わたしは考えています。それが真の強さに繋がっていくのだと思います。つまり、わたしの考える武道は、他者との競争ではなく、まず自分との競争に負けないようにすることが、その本質なのです。
わたしの道場では、デジタル教本などで、基本の要点や伝統型の要点を自習できるようになっています。それらの教材を使い、稽古の予習、復習をしない人は、将来的に黒帯取得は難しいと思います。今後、指導員の指示に従い、教本を活用し、各種修練項目(審査項目)の学習をしてください(増田より)。
追伸
明日、空手武道通信の更新です。作業の途中、作成した文書を転載しました。これ以上やると、睡眠不足で交通事故か腰が動かなくなります。これまでの経験でわかっているのですが、どうしてもやってしまいます。相変わらず金にはならないことばかりですが、私は空手を極めたいので、現実の仕事を最低限こなしながら、勉強をし続けています。残された時間はそんなに多くないのですから。いつも考えることは何を捨てるかです。しかし私は、捨てることが下手です。また、上手に整理できれば、捨てたくないと考えています。