Quantcast
Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
Viewing all articles
Browse latest Browse all 480

レスリング界への提言〜僭越ながら・・・その3

$
0
0

これで、最後です。今回は、とても言いにくいことを書きます。あくまで、外部の意見ですから、ご容赦を・・・。

(前回からの続き)

もう一つ、オリンピックゲームはフリースタイル1本にするべきです。これはグレコローマンのレスラーの方々には怒りを買うかもしれません。

しかし、考えてみて下さい。グレコとフリーの2つの競技では、階級が多過ぎて、大会(あくまで、オリンピックゲーム)が散漫になります。フェンシングも3種類の競技形態があるにもかかわらず、1種類のみ、オリンピックゲームになっているそうではありませんか。

私は先述の背後取りや、裏投げ等、これがレスリングだというような技術が、グレコローマンスタイルから誕生したと考えています。ゆえに、グレコローマンは、なくしてはならないレスリングの基本的競技方法とも言えるものだとも思います。

しかしながら、2つの競技を、オリンピックゲームに、ごり押しする事で、オリンピックスポーツ・レスリングという称号を失うのであれば、グレコローマン関係者は、涙をのんで、フリースタイルを活かすべきです。


また、中には、オリンピックスポーツだけがすべてではないと言う意見があるかもしれません。しかし、そのような意見を退けて下さい。オリンピックに多少の問題があったとしても、スポーツ、そしてオリンピックゲームの意味は、「スポーツは、みんなのもの」という公共性なのです。換言すれば、オリンピックの価値基準は、文化的公共財としてふさわしいかどうかなのだと、私は信じています。

勿論、レスリングの世界大会などでは、グレコローマンスタイルは、残します。
また、荒唐無稽な提案かもしれませんが、フリースタイルとグレコローマンスタイルの両方のタイトルを獲得した選手は、キングオブレスラーというような称号を与えるのはどうでしょうか。金メダルとは別の価値を創るのです。
そうなれば、フリースタイルの大会のシーズンとグレコローマンスタイルの大会のシーズンを2つに分けて、組むのも1案かもしれません。


外部の者が勝手な意見を述べて、すみません。又、提案など不遜です。

しかしながら、私の郷里、石川県の先輩で、オリンピックレスラーの馳先生、また、縁あって親しくさせていただいている、オリンピック銀メダリストの太田章先生、さらに、普段から、私の良き理解者として応援頂いている、国士舘大学教授の朝倉先生に対する敬愛の念からです。






$増田章の『身体で考える』


Viewing all articles
Browse latest Browse all 480

Trending Articles