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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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IBMA極真会館空手道の修練〜団体方針2019

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IBMA極真会館空手道の修練〜団体方針2019

 新年を迎え、あらためてIBMA極真会館の団体方針を述べたいと思います。

 

【「基本(修練)」「型(修練)」「組手(修練)」の稽古】

 IBMA極真会館空手道の修練は、「基本(修練)」「型(修練)」「組手(修練)」が3つの輪です。そして、「基本」「型」「組手」、3つの輪をつなぎ、その内容を充実させていくものが「組手型の修練」です。つまり、3つの輪を繋ぐ、輪の中心になるものが、「組手型(修練)」と言っても過言ではありません。また、基本には伝統技と組手技のほか、「礼法」「心法」があります。「心法」とは、心の活かし方を学ぶこととです。さらに心法は、武道人としての哲学を構築する基盤となります。

 

道徳心の発揮】

 また、武道哲学の構築と攻究を、一人ひとりの高い人間性の発揮と人格形成に空手道を役立たせることが、我々団体の理想でもあります。さらに言えば、IBMA極真会館空手道の武道哲学は、祖先と祖国への「感謝」と「孝」を原点に自己のアイデンティティを確立を目指します。また、他者と対立するのではなく、自尊心を基盤に自己の独自性を確立すること。言い換えれば、親を敬い、他者と争わず自己を確立・自立し、かつ他者との共生を実践することです。

 ゆえに我々の武道哲学は、人間性に内在する「道徳心の発揮」を志向します。言い換えれば、我々の武道とは他者と対立し戦う手段としての武術の修練により、高い人間性、徳を養育していくことです。なぜなら、他者との一体化を目指す技術修練は、相手を打ち負かす道ではなく、他者を生かし、自己を生かす理法の体得だからです。我々の考える武道とは、そのような理法の体得を目指すことです。そして武道人とは、その理法の実践者のことですです。

 

【組手修練は】

 IBMA極真会館空手道における組手修練は、試合に勝つことがゴールではありません。我々の目指すことは、戦いにおいて、自己を見失わないようになるための修練でもあります。また、伝統技修練は、空手本来の武道としての護身術を体得を目標としています。しかしながら、その護身術は、敵から自己を護ることのみならず、不断に油断をせず、危険を予防する心構えを養成することが本質です。言い換えれば、自己の心を護る、護心の道の攻究が護身術の修練です。

 

【独自の組手型の修練法】

 以上のような稽古がIBMA極真会館空手道の概要です。その稽古法には、独自の組手型の修練があります。組手型の修練で重要なことは、全ての技や術に内在する普遍性の追及と体得です。その普遍性とは、空手の技のみならず、人間存在の普遍性も追及しています。人間存在の普遍性とは、アイデンティティーの確立(自己実現)と幸福感の獲得の願望だと、私は考えています。ただ、その願望を実現するためには、他者より優れた者となることだけでは不十分でしょう。私は、たとえ他者より優れていなくとも、その独自性を発揮し、他者に貢献できる人間存在となることが、より重要だと考えています。つまり、他者と共に生きている自己を実感することが、アイデンティティーの確立と幸福感の獲得へ繋がると思うのです。

 

【IBMA極真会館空手道は武道空手】

 ここで明言しておきますが、IBMA極真会館空手道は極真空手を基盤としながらも、増田章が武道修錬の根を深く張りつつ構築した武道空手です。なお、我々は、武道のみならず、スポーツの本質も掴んでいないにも関わらず、スポーツを否定し、武道の優位性を唱える者とは一線を画していきます。我々は武道空手の確立を目指しつつ、スポーツ空手も肯定します。また、互いに相補的に協働しつつ、社会に貢献できればとも考えています。ただし、そのような理想を実現するためにも、我々は武道団体としてのアイデンティテーを確立し、その立場を明確にしなければなりません。

 本団体の2019年を迎えての抱負は、今再び、原点を考え、そこに立ち戻り、武道空手としてのアイデンティティを確立していくことです。道場生の皆様におかれましては、何卒、IBMA極真会館の一員であることに誇りを持って努力精進していただきたいと思います。

 

下の写真:1月14日 上級、有段者稽古


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