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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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米国大統領戦について一言

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11月7日(月曜日)

 

膝の回復は70パーセントぐらいで停滞している。もうこれ以上は回復しないかもしれない。さらなる劣化、悪化を防ぐために無理をしたくない。

 

今日は、血圧が正常なので、少し気分が良い(今日は上が120、いつもは80ぐらい)。調子に乗って一言述べたい(家族からは嫌がられている…)。

 

 

【米国大統領戦について一言】

そんな一進一退の毎日だが、いよいよ明日に控えた、米国大統領戦について一言。

 

私は、大統領選に関するニュースが流れ始めた時、トランプ氏が勝つかもしれないと考えていた。理由は簡単だ。トランプ氏のような変人が大統領戦を争うということは、よほど相手に問題があると考えたからだ。

 

世間では、トランプのことを批判しながらも、グローバル化の波に乗れなかった中間層からの支持など、トランプの優位点を挙げていた。とにかく私は、トランプ氏にどんな優位点があるとしても、この状況の最大の要因は、クリントン氏や現政権(オバマ政権)の不人気にあると思っていた。

 

こんな候補に苦戦するとは、よほど人気がないのだと単純に推測できるのに、あまりメディアはそこを丁寧に説明しない。

 

ジャーナリストの木村太郎氏は大統領選直前の米国を訪問したようだ。その訪米の様子をテレビ番組でみた。木村氏は、いち早くトランプが勝つと予測していたらしい。昨晩のテレビ番組では、「トランプが勝つ」と言い切っていた。その理由を数十年に及ぶ米国特派員生活とジャーナリストとしての直感だと言っていた。

 

テレビで見る木村太郎氏は、70歳を超えるのに気力がみなぎり、颯爽としていた。私は木村氏に尊敬の念を持ちつつ、同時に大統領選に関して、私も同様の感じをもっていたので、少し嬉しくなった。しかし、すぐに思い直した。

 

私は、父親譲りなのか(最近、そう思うようになった)、意外と賭け事が嫌いではないようだ。また、人と違う方にかけたくなる、天邪鬼的なところがある(本当はものすごく読んでいるのだが、いつも当たらない?)。

 

今日のテレビ番組でも、学者の三浦氏と弁護士の橋下氏がトランプ氏の勝つ可能性が高いという意見だった。その理由を橋下氏は、「ヒラリーは現状維持という考えで、アメリカを変えよう(良いように)という意志がない」というようなコメントをしていた。要するに、米国民は現状に満足していない人達が大勢いるのに、ヒラリーではそれらの問題解決に着手しないだろうとの見方だった。つまり、一方のトランプ氏は、リスクはあるが、それらの問題解決に向けた何かをやってくれるかもしれないという期待感を支持者に与えているということだ。

 

私は、橋下氏のいう通りだと思った。実は、私の親戚にアメリカ人がいる。共和党支持者だが、4年前から、オバマの政策に関して、本当に辟易しているようだった。もちろん、米国民全ての意見ではない。しかし、日本の旧民主党にたいする嫌悪感にも似た空気が、米国にもあると思っていた。また、先のイギリスの国民投票でも感じた、エスタブリッシュメント(既得権益者、権威を有する者を指す)に対する嫌悪感という空気もあると睨んでいた。それを私なりに要約すると、急激に進んだグローバル化によってもたらされた、社会の格差に対する不満。また、それ(グローバル化)を素晴らしいものと唱え、既得権益者を擁護するかのような民主党支持者に対する嫌悪感とでも言ったら認識間違いであろうか。私の直感では、今回の大統領選の中心は、移民の問題や経済の問題も含め、民主党(米国の)政策や理念、そして民主党のあり方へのNOなのだと思っている。そこへ持ってきて、米国民はヒラリーがあまり好きではない。また、「共和党にトランプとは別の候補者がいれば」という人もいるが、そうではないだろう。民主党の欺瞞(反民主党陣営はそう思っている)を叩くには、トランプ氏の持っている破壊力が必要だったのだ。そう多くの人が判断したのだ。その戦略が功を奏している(…かも)。しかし、うがった見方をすれば、全てはマスコミが視聴率のために操作しているような気もする(アメリカのみならず日本でもそうだ)。

 

ここまで書いてきて、増田もトランプが勝つと思っていると思われるだろう。正直に言えば、トランプが勝つように見える。しかし、私は報道をそのままに受けとっているわけではない。マスメデイアの人達には悪いが…。

 

私の最初の予測は、トランプの勝利だった。それはメディアの報道の影響ではない。あくまで米国の状況を想像しての上である。しかし、私は本当に天邪鬼だ。真剣に選挙戦を戦っている方々に悪いが、トランプ優位の中、あえてここで、ヒラリー・クリトンが勝つと予測したい。

 

現在、期日前投票が前代未聞の数で多いと聞いた(聞き間違いか?)。米国民は、「このままでは本当にトランプ氏が大統領になってしまう」「自分の判断が変わらないうちに、ヒラリー氏に投票しよう」「少しでも米国民の意思はヒラリー・クリントン氏にあると伝えたい」などの思いが現れているのだと、私は感じる。

 

【日本だったら】

日本だったら、ここまできたら空気と勢いに押され、トランプに傾くであろう。否、そもそも、こんな意見の対立はないだろう。民主主義が最も進んだ米国だからこそ、今、現実と理念(本音と建前とも言えるが)との間で必死に足掻いているのだ。

 

想像を絶するような厳しい戦いのようだ。繰り返すが、私は最初の予想を変更し、あえてヒラリー・クリントン氏に賭けたい。

 

【進んだ民主主義では】

私は、良くも悪くも、進んだ民主主義では、リーダーは人格者でなければならないとの意思が働くと考えている。そうでないのは、民主主義が進んでいない証拠だ。さらに言えば、それを否定するのであれば、進化し続ける民主主義を理解していないからであろう。

 

私は、米国は様々な問題を抱えながらも、まだ民主主義の最先端を進んでいると信じたい。また、米国民はこの戦いで大事なことに気がつくだろうと考えている。今後、ヨーロッパやアジアでも、官僚的で行き過ぎた社会システムや格差社会への不満への対応や閉塞感の改善を急がなければならないということを(おそらく、その解決策は資本主義を進化させたような新しい社会体制だろう)。また、民主主義とは何かを考え直すことになるであろう。現在、日本の識者は対岸の火事を見るような感覚で見守っている。私は、是非、今後の日本のあり方を考えるきっかけにして欲しいと思っている。また、世界が共有できる価値観があるのかないのかを考える、きっかけにして欲しいと思っている。オリンピックのあり方もそこに通じる。

 

蛇足ながら、私は民主党のサンダース氏のような大統領が趣味である。しかし、米国社会や国際社会への対応という点では、論外だったのだろう。

 

とはいうものの、トランプ氏は大統領になったら、現実的に行動し、日本と仲良くするかもしれないとも思っている。人は漫画的だと笑うかもしれないが、先のことなど本当は誰にもわからないのだ。そんな中、私は物事のほんとうの姿を見極めたい、同時に理想を思い描き続けたいと思っている。そして、日本において似たような状況になった時、思いだして欲しい。そして考えて欲しい。出来事のほんとうの姿を…。

 

 

 

 

 


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