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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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1勝9敗のダメダメ男のクロスオーバー体験論~その3

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1勝9敗のダメダメ男のクロスオーバー体験論~その3

【柔道体験によって得た、最大のものは・・・】

柔道の経験、そしてその勉強は、私に多大な影響をもたらした。柔道体験によって得た最大のものは、「技術の重要性」と「ウエイト・トレーニング、体力増強の重要性」である。また、「柔よく剛を制す」の思想である。それら3つの観点が、増田 章を創ってきたと言っても過言ではない。

浅く受け取れば、「柔よく剛を制す」という思想は、体力増強と相反すると思われるかもしれない。しかし、その直観は、何十年の歳月と経験により、確信に変わっている。

周知の事と思うが、私の空手の師、大山倍達先生は、「技は力の中にあり」と教えた。そして、体力増強を修練の柱とするよう我々に唱えた。

この辺は、私が本当に書きたい、空手武道理論書の眼目とも繋がるのだが、辺りだけ述べておく。

先述の「柔よく剛を制す」という、中国古典の三略の言葉の指し示すことと大山先生の指し示したこととは、視点が異なる(三略じやなかったかな~?)。

大山先生が言われた「力」とは、噛み砕けば、技の基盤こと。つまり、基盤がしっかりしていなければ、「技」は生まれないということである。

他方、「柔よく剛を制す」の指し示すところは、相手の反応や相手の力に逆らわず、それを利用するということだと、私は考えている。

つまり、視点が異なるのだ。「技を生み出すには基盤が大事」と言っているのと、「自分の力だけを使うのではなく、相手の反応に重きをおき、それを活用するのだ」という考えとは、視点が異なる。ゆえに先達の2つの言葉、教えは相反しない。

【技は力を生み出し、力は技を生み出す】
先達と対立するわけではないが、私流に言えば、「技は力、力は技」、あるいは「技は力を生み出し、力は技を生み出す」と云いたい。

その意味は、「基盤(原理)こそが力の源泉であり、力そのものである」ということ。また、「基盤(原理)の本質は技を生み出すこと(生成)にある」というものである。ゆえに、より良く生きるには、力の本質を見極めなければならないということだ。これ以上は、執筆を再開し、思索を深めてからにしたい。

話を戻すと、柔道修業時代、憧れた猪熊先生の著書は、当時としては珍しく、ウエイト・トレーニングに多くの項を割いていた。

大山先生の著書も体力の重要性を説いていた。
私は大山先生と多くの柔道家の伝説と稽古法の情報により、「先ずは体力だ」と体力トレーニングに力を入れたことを思い出す。

思い起こせば、ブルースリーも抜群の肉体美を誇っていた。
笑って欲しいが、中学生の私は、毎日腕立て、懸垂、エクスパンダーや鉄アレイ、短距離ダッシュ(スプリント練習)等を家や近くの公園や駐車場で繰り返した。

(その4に続く)


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