私の道場の行動指針について
【人間形成カリキュラムを研究・開発中】
IBMA極真会館は、独自の空手道の稽古カリキュラムに併せ人間形成カリキュラムを研究・開発中です。
すでにIBMA極真会館岡山県支部では、中川会長が「徳育(とくいく)」という人間形成カリキュラムを実施しています。
【武道人の行動指針】
IBMA極真会館増田道場(本部)においても、『武道人の行動指針』を掲げ、その浸透に力を入れていきたいと思います。
その内容を簡単にお伝えします。
私の私淑する稲盛和夫先生が人生の方程式と称して、『人生の結果=考え方×能力×熱意』と教えられます。
稲盛先生は、『その中で一番大事なのは「考え方」である』
『次は「熱意」』『最後に「能力」』と私に教えて下さいました。
一方、人間には多様な考え方があると言う意見があると思います。
その通りでしょう。
しかしながら、どんな人も自分の考え方を絶えず吟味(反省)しなければ、独善的になり熱意や能力が活かされないようになってしまうと私は考えています。
また、私達の考え方はその行動に現れます。ゆえに行動(言動も含む)をしっかりと吟味(反省)することは、自分の考え方を知ること、そして考え方をより善く修整することの始まりとなるのです。
武道人の行動指針は、一般、少年部の両方を対象にした7つの行動指針と少年部対象に3つに絞り込んだものの2種類があります。
私は50数年の人生の中、様々な失敗と反省を繰り返して来ました。それは現在も続いています(なるべく失敗はしたくありませんが・・・)
同時にこれまでの人生の中で、実に多くの素晴らしい先生、先輩、友人との交流がありました。私は、そこからの学びの中から、より普遍妥当と思われる事柄を明文化しました。それが武道人の行動指針です。
【現場での体験と報告】
私は現在、大人達のみならず子供達と一緒に空手の稽古を行なっています。
言うまでもなく、空手の稽古は経済活動ではありません。また楽しいこともありますが、辛いことも多くあります。
昨今、経済活動が最も大切であると考えられていますが、そこに忘れてはいけないことがあると思います。また、教育の基本であると同時に最上級の目的だと思っていることがあります。
それを一言で言えば、「自分を知ることと同時に相手を知ること」です。このことがIBMA極真会館空手道、そして私がこれから完成を目指す「拓真道」の核心です(未完成で終わるかもしれませんが・・・)。
私達の中まであるIBMA極真会館岡山支部・アスリナ道場では、幼年から小学校高学年まで、一緒に空手稽古を行なっています。
その中で大変な面もあるようですが、高学年、先輩が、年下や初心者の面倒を見ます。また幼年は、年上の先輩の囲まれる中、安心感を得ています。
【カリキュラムの核心】
私が現在考えているカリキュラムの核心には、上の子が下の子の面倒を見る。下の子が上の子から学ぶ(まねぶ)ということがあります。
私はそのような行為の中から、人間としての自信が育まれると考えています。
私の道場の中には、幼年とクラスを分けている道場もあります。しかし先述のような要素を空手道修行に取り入れたいと、現在、試行錯誤中です。まだまだ実験段階ですので、今後修整もあるかもしれません。
【現場報告】
しかし私は努力します。先日、私が教える少年部道場生に変化が見られました。
簡単にお伝えします。
初めてこのカリキュラムを実施したときは、先生が私に変わったこともあってか、道場生は戸惑っていたようです。正直言えば、皆、自分のことだけを行なっていました。良くない言葉で表現すれば、小さい子供と一緒に稽古をすることで、稽古自体をなめているようでした。
しかし先日、大きな子供達が小さな子供達の面倒を見てくれました。
ほんの僅かですが、私はとてもうれしく、その道場生を抱きしめたくなりましたが、誤解されるのでそんなことはできません。
もう一つ、補足すれば、小さな子供達は、大きなお兄さんやお姉さんがいることで、安心感を感じ、楽しそうにしているのではないかと考えています。
もちろん、「ついていけない」と感じる子供もいるかもしれません。しかし、そこが先生(親)の腕の見せ所なのです。
【鹿児島の郷中教育】
話は脱線しますが、このような考えの萌芽は、フェリシモの矢崎会長に鹿児島の郷中教育について教えていただいたことによります。
鹿児島の郷中教育とは、大まかに言えば、鹿児島の地域社会(コミュニィティ)において、
子供達が子供達を教育するというシステムです。
私は、昔から個人の強さを追求する空手家にチーム競技的な人格形成の要素を取り入れたいと考えてきました。
また、誤解を恐れずに言えば、少々エゴイスティック(個人差がありますが)なスポーツ選手の傾向を変えたいと考えています。これは私自身にも言えることです。また、スポーツ選手に限らず、何らかのタレント(才能)を有する人、全般に言える傾向だと思っています(スポーツをしていなくても、才能がなくても、すべての人がエゴイスティックな面を持っているかもしれませんが・・・)。
私は、空手を学ぶ子供達に、身体的強さと同時に心理的な強さと人間的な優しさを身につけてもらいたいと思っています。
そのような人間になってこそ、社会や企業の一員になっても、強く生き抜いて行けるのではないかと考えています。
話を戻せば、結局は、空手道や武道とは、試合に勝つ、相手に勝つということ以上に大切なことがあると思います。
しかしながら、冒頭にも書きましたように、人の考え方は多様です。ですから、試合に勝つことを最上と考える方もいるでしょう。また、体力強化を目的とする方もいるかもしれません。勿論、体力強化は大切な目的です。また試合稽古も重要だと、我々は考えています。
しかしながら、これだけは言っておきたいと思います。
自分と他者、人と人とが助け合いながら生きていく。そしてそのための行動指針とコミュニケーション能力こそが、人生を強く生き抜くキーなのだということを。
何卒、空手を子供に習わす保護者の皆様のご理解をお願いします。
■行動指針/少年部
1. 努力します
2. 反省します
3. 挑戦します
■ 武道人の行動指針
▶解説に興味がある方はこちらから
その1
『自分自身を磨くようにします』
その2
『全ての「つながり」を活かすようにします』
その3
『自己と他者、その両方を理解するようにします』
その4
『最も善いと思われることを選びます』
その5
『目標を持ちます』
その6
『自分自身から動きます』
その7
『勇気を持ちます』
【蛇足】
現在、ブログを書く時間の捻出が大変です。
いつもブログをお読み下さる皆様、ありがとうございます。
繰り返しになりますが、私のブログは、私自身の頭に浮かんだことの記録(メモ)です。また整理の手段です。
私の頭の中は、いつも何かを感じ、その本質を理解しようとします。しかし、私の頭では本質の理解は困難です(それでもそれに挑み続ける愚かな男が私です)。
また、人に教えるというより、私自身が3つの行動指針を実戦しています。ゆえに毎日反省しています。俗にいえば、自分にダメ出しをしています。時々、家族からもダメ出しを食らいますが・・・笑い。
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私の道場の行動指針について
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