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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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寝技とフリースタイル空手

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寝技とフリースタイル空手

先日、寝技に関する意見を掲載しましたが、誤解のないよう補足します。

「白兵戦」と言うのは、刀や小刀など、小武器の使用を前提とした戦いのことを意味しています。ゆえに、単純に徒手格闘と考えないで下さい。

また、軍隊の訓練には、寝技の訓練は有効ではないと単純に理解しないで欲しいと思います。

その意味は、兵士の訓練と言う意味では、体力は勿論のこと、気力や知力も含めたバランス良い訓練が必要だと思います。つまり、戦闘においては、体力、気力を基盤に知力を維持しなければなりません。死が間近にある戦闘では、勇気が必要なことはいうまでもありませんが、同時に知力を高度に発揮しなければ、自分のみならず仲間までも死に追いやるでしょう。ゆえに、体力を消耗する中、勇気、気力を維持し、知性を発揮することができる訓練が兵士には必要だと思います。それは、軍のすべての人材に必要なことだと私は考えます。

また、私なら、その技術面だけを見て、単純に役に立つ、立たないというような判断をすることは、しないでしょう。寝技の修練は、体力、気力のみならず、知力も鍛えると私は想像します。なぜなら、寝技はとても論理的な構造を持っているからです。そう考えると、寝技を兵士の訓練に採用すると言うのも悪くないかもしれません。

もう一つ、兵士は、本番に備え、怪我をしないようにしなければなりません。そういう意味でも、寝技の訓練は悪くないでしょう。


私は、いつも柔道やレスリング、ボクシング等、様々な格闘技の練習をしたいと思っています。しかし、年を取り、身体が思うように動かない中、そのような練習を安易に行えば、怪我をするのは必至です。怪我をすれば、仕事に支障きたします。

そのような状況の中、寝技の訓練は、体力や気力と知性のすべてをバランス良く鍛えるのには最適かもしれません。

私は現在、以前から懇意にさせていただいている柔術の先生に寝技の手ほどきを受けたいと考えています。

最後に、私が夢想している「フリースタイル空手」は、突き、蹴り、投げる等の攻撃を認めることにより、将棋のような無限の組み合わせを生み出すと考えています。また、そのような競技になるように構想しています。

今後、選手が増え、技術レベルが向上すれば、戦い(戦法)のパターン、データがある程度の量に達するでしょう。そうなれば、そこに定跡(最善手の理論)が生まれます。そこから、さらに組み合わせの妙、すなわち戦いにおける創造性が生まれるのです。まさに、将棋やチェスと同様の世界観が生まれるのです。私の頭の中では、そのようになると鮮明に映像化しています。


(蛇足ながら、フリースタイル空手プロジェクトの問題は、先述の世界観をみんなに見えるようにすることだと、分かっています・・・)。


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