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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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フリースタイルカラテ競技の核心?

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【フリースタイルカラテ競技の核心?】

第2回フリースタイルカラテチャンピオンシップ東京オープン
-60kg級の決勝戦の映像を配信いたします。

今回、決勝戦を戦ったのは、帝京平成大学の 櫻井悠貴選手とIBMA極真会館岡山支部の木村選手です。
櫻井選手は60kg。木村選手は53kg。7キロ程の体重差がありながら、木村選手の勝利となりました。
試合内容は両者、軽量級ならではの軽快な動きから打撃技と倒し技を繰り出し、動きのあるものでした。

木村選手の戦術は、上段への囮技(FK用語)の蹴りをだし、囮技(おとりわざ)からタックルを繰り出すというものです。

敗れた櫻井選手も非常にバランスの良い選手です。再戦をすれば、結果はどうなるか分かりません。
今回、選手にはフリースタイルカラテのルールが浸透し始めました。

今後、期待できます。

少し残念なことは、審判がルールに対応しきれていないということです。勿論、誰が審判を行なっても、現主審より、正確に審判を行なうことは困難でしょう。

しかしながら、フリースタイルカラテのルールが難しいということではありません。
私はフリースタイル空手を相撲やレスリング(現在の)のようにしたいと考えています。

具体的に言えば、反則技は、故意であろうがなかろうが、反則行為は反則行為として、イエローカードを宣告しなければ、選手の技量は上がらないということです。

ここで改めて申し上げたいと思います。

【フリースタイルカラテ競技の核心~】
フリースタイルカラテ競技の核心は、選手の安全と格闘技術の使用の自由度を最大値で合致させ、選手の個性を引き出すことです。

そのようなフレームを作ることで、彼らのような若い人達の創造性を引き出すのです。また、私が考えるフレームは、若い人のみならず、老若男女が長い間、試合を楽しめるようになると考えます。
同時に人種や文化の壁を乗り越え、協働することが可能となるフレームとなると思っています。

更には、そのフレーム(システム)による格闘技術の試し合いが多様な格闘技術を融合し、かつ生み出すことに繋がると考えています。

話を戻せば、審判は封建時代の絶対君主のような存在ではありません。憲法や法律(フリースタイルカラテ・ルール)に則り、選手の戦いぶりを公正に判断するための公僕なのです(ゆえに憲法や法律は、より善く修正を加えるのが当然というのが私の立場です。ただし、修正の仕方が公正でなければなりません)。

【主役、そして試合の主人公は~】
主役、そして試合の主人公は選手自身です。先生でもコーチでもありません。
但し、先生やコーチ、そして観客は、選手(自分自身)のライブ(人生)を支援する、かけがえのない人達です。その人達の期待に真に応えるために、自分自身に誇りを持って、正々堂々と戦うのです。私はそのように考えています。

つまり大事なことは、自分自身で考え判断して、行動する(挑戦)勇気を武道スポーツで得るということです。

それが、私が考える武人的(武道的)、生きる力の養成法です。

まだ、フリースタイルカラテの仲間は少ないですが、もう私がいなくなっても誰かがこの方向性を目指すような気がします。
勿論、私も全力で理想を追い求めます。生きている限り・・・・。

【追伸】
蛇足ながら、-67kg級の優勝者、青木亮選手が試合後、私に以下のように言いました。
「5分間の試合時間は、ばっちりはまりました」「打撃と組み技の配分を考えられるし、組手が将棋のように面白くなりました・・・」と。

大会前、私は迷っていました。1年かけて、試合時間を5分にして、選手から良いフィードバックをもらっていたにもかかわらずにです。
実はイタリアから試合時間は3分の方が良いとの提案があったのです。

しかし、空手の試合の中で打撃技と組み合いを融合するには、ある程度の試合時間が必要だと、私は考えていました。大会前のある日、青木選手とゴールドジムで会いました。そこで私は、彼に聞いたのです。「試合時間は5分では長いですか?」と。その時彼は、「5分の方が良い」と言い切ったのです。つまり、試合時間を5分とする決断を彼は後押ししてくれたのです。

結果、櫻井選手と木村選手の試合は、一瞬も気の抜けない試合となりました。少なくともライブで見ていたときは、そのような雰囲気でした。

皆さんは、どのように考えるでしょうか・・・。


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