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Channel: 増田 章の「身体で考える」〜身体を拓き 心を高める
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柔よく剛を制す

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【柔よく剛を制す】

フランスセミナーの全予定が終了し、秋吉参段が1日早く、帰国。
彼は、素晴らしい仕事をした。
フランスの人達は、彼の技と人柄に、「素晴らしい武道家だ」と評価してくれた。私もうれしい。

今朝、彼を駅で見送った。
彼は、シャルルドゴールまで、ひとりで移動する。
日本まで辿り着くかどうか心配だ(笑い)。
途中、何があるかわからない。

一方の私は、フランスのプロジェクトリーダー達とフランスオープンに向けて、打ち合わせを行なう。

活動資金があれば、大会前に再度、渡欧したいところだが、そのような余裕はない。

他の空手団体が見れば、せせら笑うような、小さい活動状況だが、小さい運動・活動が、やがて大きな運動に変化する。

そのようなイメージで、私は動いている。ゆえに、武術の術理同様、理に適った動きをしているつもりだ(そこまで考えて行動しているとは、外からは、理解できないだろうが)。

戦略の領域に、“柔よく剛を制す”というものがある。

私は、その究極の理解を、相手と一体となって動くことだと考えている。

また、私が体得した術理のひとつ、「最小の動きで最大の効果を」ということがある。

私は、いつもそれを意識している(まだまだ体得まで、至ってはいないかもしれないが)。

では、「最小の動きで、最大の効果を」、ということを実現するにはどうしたら良いか?

先ずは、相手との最短距離を理解しなければならない。その最短距離には、相手の抵抗(防禦)がない場合の最短距離がある。

言い換えれば、直線的な最短距離である(目的に対し、無駄な動きを極力無くすということ)。
補足を加えれば、この距離は、論理的かつ合理的に計測できる距離だ(簡単に思うかもしれないが、それを先ず体得することが一番難しい)。

さらに、相手の抵抗がある場合は、直線的な最短距離を絶えず回避するような、螺旋的な動きが、私の考える最短距離だ。これも大変難しい。

私流に言い換えれば、相手の反作用を回避、また、絶えず作用と反作用の関係を微調整、変化させながら動くようなイメージだろうか。時間がある時に言葉に置換したい。

次に、究極の最小の動きで最大の効果を挙げられる最短距離がある。

それは「距離を無くす」ということだ。言葉にすると、?マークが出るだろう。言い換えれば、「相手と一体となる」ということだ。

私は、この術理を、フリースタイルの組手や人生に応用することが重要だと考えている。

果たして、私にそのような術理の応用ができるかどうかは解らないが、それを目指したい。




$増田章の『身体で考える』


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